原爆を落とした男

原爆を落とした男とぃう番組を見た。エノラ・ゲイという名の爆撃機(B29)を駆ってその男はやって来た。エノラ・ゲイというのは自分の母親の名前だそうで役下後搭乗機が有名になると思って自分でつけたのだという彼は多くの人の命を救うために原爆を落としたのだと言う。広島の被爆者からすると全く逆の論理なのである。おそらく彼は自分の手で役下された原爆によって多くの人命が奪われたことを死ぬまで認めないのであろう。逆に多くの人命を救ったのだと雄弁に語っているのだ。ならば語りながら流した涙は何の涙なのだろうか。いかなる理屈を並べ立てたところで戦闘員非戦闘員の区別もつかない状態での原爆役下は無差別大量殺戮であり国際法上の観点からも許されるものではないからだ。この重ぃ事実に背を向けて戦勝国が敗戦国を裁くという。ニ重のあやまちを犯しながら世紀の犯罪に永遠の封印をしてしまったアメリカの強い意志を背後に感じるドキュメントだった。