米朝首脳会談

早くも３月である。ハノイでの米朝首脳会談ではなぜか共同宣言が直前で回避された。通常、このような重要な会談の前には周到な刷り合わせなり、事前に実務者協議や根回しなどが行われるはずだがそういった事はなかったのか。それがトランプ流といえばそうだがその結果がこれではあまりにもお粗末であり、いかさま無為無策だとのそしりを免れない。しかし、昨今はあらやるモノが技術革新で短縮され、地図の上の時間距離は確実に縮まってきている現代ではあるが、皮肉な事に国家間の壁だけはどんどん厚くなっていくようだ。この北朝鮮問題、トランプのメキシコの壁問題、難民の問題やEU、ベルギーなどのテロ、フランスの暴動、そしてあのブレグジットを招いたイギリスの移民の問題、世界でこれらはバラバラに起こっている問題のように見えて時系列的に基をたどればすべて同根の問題なのではないだろうか。ベルリンの壁、ソビエト連邦の崩壊、アラブの春を経て誰もが願う戦争の無い平和な社会が実現する夢はどんどん失われ、それどころか世界は冷戦はおろか、あたかも第一次、第二次の大戦のさらに前の世界に引き戻されて行くようなそんな世界が目の前に形成されていっている感が否めない。まさに歴史は果てしなくくり返していくのだろうか。

2019 02 25
45372887 45264447 45270227
2-12℃晴
66.8kg